[完]大人の恋の始め方
「……んんっ」
身体にある束縛から、あたしは目を覚ました。
目の前にあるのは、容姿端麗の顔。
あたしのだいすきな彼氏(ひと)だ。
彼を見て思い出すのは、昨日のこと。
途中からは、殆ど記憶がないのが残念。
でも、大切にされたのは覚えてる。
ついついにやけるのを抑えて、起き上がる。
「った…」
と、下腹部にある痛み。
それは昨日を物語っていて、赤面する。
……あたし、女になったんだ。
そう思ったとき。
シャラッ…
首に違和感を感じた。
なんだろう?、と見ると…
「……ネックレス?」
そこには、リングの着いたネックレスがかかっていた。
え、嘘?
だって、昨日プレゼントはないって…。
なんで ?
優斗さんは、猫のようにすやすや眠っている。
え、これ、どういう意味?
優斗さん。
あたし、勘違いだなんて言われたくないよ?
信じちゃうよ?
「……んっ。
杏里?起きたの?」
まだ眠そうな彼に、あたしはネックレスを見せた。
「優斗さん!コレ!!!」
「ん?あぁ、サンタからのプレゼントだろ?」