[完]大人の恋の始め方




響くんは、もともとボクシングをしていて、がたいが良い男の子。


雰囲気は、ちょっと怖いけど、話すととても優しい。


目は、笑うとなくなってしまう、切れ長の目で、シュッと鋭い眉毛が印象的。


やんちゃ坊主がそのまま大きくなった感じだ。



身長も180cm近くて、男らしい。



「そんな満足そうにするのは、友美の前にしたら?」


ほかの男友達と話している友美を見ながら、あたしは響くんに呟いた。



「何言ってんだよ杏里っ!!//」


「だって、友美の事が好きなんじゃないの…?」



あたしはニヤリと響くんを見る。



すると、響くんの短めの黒髪が揺れる。


「ったく。杏里の癖に生意気だなぁ~っ」



響くんは、ごまかすように、あたしの頭をわしゃわしゃとする。


「あっ、ちょっとー!!!」



「ざまあみろ!!」


響くんを睨むと、響くんはあたしに意地悪な笑みを浮かべた。


「おい、木村~!!(響)杏里ちゃん、一人占めしてんなよ~」



響くんは、元気な男の人に絡まれて、男子の輪に入っていった。



「あ、杏里!!始業式、体育館でやるんだって!行こう?」


あたしも、友美と一緒に体育館へ向かった。



< 53 / 500 >

この作品をシェア

pagetop