[完]大人の恋の始め方
あたしがそう言えば、優里花さんは、一瞬目を見開いた。
「そんな事気にしてたの~?大丈夫!人は誰も迷惑を掛け合うものよっ」
優里花さんは、そんな言葉をかけたあと、再び肩を叩き、先に中に入っていった。
なんだか、優里花さんはお姉さんみたいだ。
なら、優斗さんはお兄ちゃん…?
あたしはそこまで考えて、首を横にふった。
優斗さんがお兄ちゃんなんて、ぜったいありえない!!
すると、いきなり捕まれた頭。
「ちょっ、優斗さん!!セット崩れちゃうじゃないですかぁ!!!」
「うるせー!お前が変な行動してっからだろ!」
ほら!!
絶対お兄ちゃんじゃないよ、コレ!!
「百面相して、頭振り回してるのどこが変じゃないんだよ?あぁ~゙?」
ひぃ~!!!
怖いよっ
フツーに怖いよ!!!!
あたしは、身の危険を感じて、とりあえず謝った。
優斗さんは、どうやら満足したらしく、あたしの腕を掴んで中に入った。