ほっと一息する時に【短編集】


「あの、親子は…?」




あの、右も左も分からない炎の中で見つけた親子。運良く隙間に入っていて、大事には至って居なかった。
ただ、足に重傷を負い、歩ける状態ではなかったので担いだ。
娘に関しては意識もなかった。




「剛のおかげで助かったって!!
…また日を改めてお礼に来るそうよ。」




あれ?
なんか歯切れ悪くね?




「フフ…法子ちゃんね。
アンタが目覚めないもんだからって泣き喚いて怒鳴り散らしてたのよ?」


「た、唯江さんっ…!!」





………そうか。


やっぱり法子のこと、好きだな…
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