ほっと一息する時に【短編集】
「青葉、プリントだとよ」
俺は奴の前の席だ。
どっこらしょと腰掛けながら、プリントを頭の上に置いた。
「ん」
相変わらず喋んねー…
もうコイツって無口以前の問題だ。
「なぁ、青葉。お前今日用事ある?」
「何で?」
何でときたか。
「一緒に寄り道しながら帰らねー?」
何となく。敢えて言うなら本当に何となくの気持ちだった。
「好きにすれば?」
コイツって……本当可愛くねーよな。