ほっと一息する時に【短編集】
自分で自分が嫌になるーーーーー...
私は、下を向いたまままたゆっくりと深く頷いた。
喉があつい。
「俺、嫌なんだ」
彼の口から紡がれる一つ一つの言葉が痛い。
でもコレが、私が彼にしてきた今までの仕打ちなんだ。彼は私の何倍も辛い思いをしてきたのだ。
きちんと受け止めなければならない。
私は銅像のように動かず、彼の言葉に耳を傾ける。
次の言葉は決まっている。
別れよう、この四文字だ。