ほっと一息する時に【短編集】
「俺に隠し事をされることが」
初めて零した彼の文句は、コレだった。
それよりも、だ。
「別れ話じゃ、なかったの...?」
「は?」
なんでそんなに驚くの?
私は彼の予想外の言葉に顔を上げたまま固まってしまった。
「別れ話、俺がするとでも思ってるの?」
それって...
「しないってこと...?」
私がそう言うと彼は珍しく彼は顔をしかめた。
私にはわけがわからなかった。
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