ほっと一息する時に【短編集】
それから1ヶ月。
俺は、真城の姿ばかりを見ている自分に気づいた。
「おい、松田ーこっち来て話そうぜー」
クラスメートから声がかかる俺はほとんど1人でいる真城に声がかけられないままだった。
どうやら真城の友達は他クラスに居るようで、たまに友達が来たり、真城がフラリと会いに行ったりしている様だ。
だから、教室に居るときはたいてい1人だった。
友達は"たまに"しか来ないから。