ほっと一息する時に【短編集】
きっとお兄ちゃんは私がお願いをしなかったら、私のために何もしてやれなかったと悔やんでしまう。
きっとお姉ちゃんは僕がお願いをしなかったら、私のために何もしてやれなかったと悔やんでしまう
―――そう考えてくれたの?
あんなに咳き込んでしゃべるのもやっとだったのに……
ずっと私は直に本当は嫌われていたんじゃないかと思ってた……
だから、わざと遠ざけたんじゃないかって――…
だからお母さんから最後の直の言葉を聞いていても上の空で……
でも、違ったんだね。