ほっと一息する時に【短編集】
「どうやら最後の方に出てきた奴の話では、柱の下敷きになってる親子が居たって話だ。」
「そんな……」
「なら、私も一緒に…
一緒に行かせて…逝かせてっ!!」
「助かった命を無駄にするなよ!
アンタだけでも生きな。
おい、アンちゃん。突っ立ってないで止めてくれ。」
もしかしたら。
俺なら。
「……まさか剛…変なこと考えてないよね?」
「法子、漸く俺少しは役に立てるかも。」
こういうのがあったって良いじゃないか。
この力が、誰かの為になれるなら。