甘い満月~Sweet Full Moon~
南は、私が言いたくない事は無理やり聞いたりしない。

と言っても、今までの私は平凡な日々を過ごしてきたから、本当に、言いたくない事なんて何もなかったんだけど。

でも、南は私の親友。長い付き合い。隠し事する意味なんてない。



「ごめん、南・・・・。今岡田と一緒に屋上にいる。」

自分の名前が出た事に、隣に居た岡田はビックリしている様子。

「そっか。じゃあ、次音楽だから、先生に二人とも気分悪いから保健室って伝えておくから!」

南は優しい。たった今親友に嘘つかれたのに、責めたりしない。

いつだって南は私に優しいんだね。

また涙が溢れそうになる。
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