甘い満月~Sweet Full Moon~
その子は何も言わずに、泣きながらその場を離れた。

「ごめんね、リカちゃん。あいつなんでもないから気にしないで。」

「あいつまだ芯に付きまとってんの? モテる男はつらいねぇ。」

「あの子、もしかしてこの前の電話の子?」

「うん、あまりにもしつこくてさ。今日買い物付き合ったらもう諦めるって言い出したから、ちょっと付き合ってやっただけだから、ほんと気にしないで?」

そう言われると、あんまり気にした素振は見せられない・・・でも、あの子そうとう芯くんに惚れてるよ? 私なんかが芯くんと付き合って良いの・・・かな。

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