is this love?
優しさと甘え
次の日、絢斗くんと付き合った実感の
無いまま、いつもの時間に家を出ると、
家の前の道路の脇に絢斗くんは立っていた。
思わず、二、三度瞬きをした。
「え!?どうして、絢斗くんが?」
「由美をびっくりさせたくて、迎えに来たよ。
一緒に学校行こう?」
「えー!本当に!?嬉しい!私、彼氏と
学校行くのも夢だったの!」
「ほんと、由美はロマンチストだよ。
まあ、そんなとこがかわいいけどね。」
「…。」
そういって、笑う絢斗くんにきゅんとして
恥ずかしくなって、何も言えなくなってしまった。
「由美?ごめん、俺なんか言った?」
どうしよ。絢斗くんが勘違いしてる。
ちゃんと否定しないと。
「あ、そうじゃないの。ちょっと…
恥ずかしくなっちゃって。ごめんね?」