もっと大切にする~再会のキスは突然に~
「あの、白川先輩?」
普通じゃない私たちの雰囲気に疑問符を顔に浮かべたゆきちゃんが説明を促すように交互に私たちを見る。
慌てて1歩後ずさりし、ゆきちゃんのほうに向き直る。
「ゆきちゃん、こちら大学で一緒だったんだ。河合先生。」
するとゆきちゃんはぱぁっと顔を輝かせて「整形外科の!イケメンが来たって同期が言ってました。私、白川先輩と一緒の部署の村上ゆきです。」と彼を見つめる。
「整形外科の河合です。よろしく。この上って小児科病棟でいいの?」
「そうです~。私も先輩もその病棟なんですよ。もしかしてベビーの診察ですか?」
「そう。じゃあ一緒に行こうかな。」
なんて二人はにこやかに会話を始めちゃってるけど、私は先に走り出す。
「じゃあ、ベビー連れてきますので、お先に。」