もっと大切にする~再会のキスは突然に~
「すぐに上に連れて行って処置しましょう。」
少し緊張した表情を浮かべる高木先生。
小児の溺水とあって、応援に呼ばれたみたい。
みると、ストレッチャーの上には青白く表情を無くした女の子と涙を流しながら点滴をした腕で女の子の手を握るお父さんの姿。
繭子ちゃんと女の子をベットに移し、速やかに救急外来を出る。
「お父さんはあとで迎えに来てくれる?あと、もう一人Drが応援にそっちに行くから。」
と横を通り過ぎる年配の外来スタッフに声をかけられ頷く。
確かに、この子は高木先生が処置するけど、お父さんのほうは他のDrに指示をうけなければならない。