もっと大切にする~再会のキスは突然に~
「ちょっと、こんなトコでっ…」
「じゃ、ベッド行くか」
言い終わらないうちに抱き上げられ、スタスタと寝室に向かわれる。
そりゃ、迷うこともないくらい狭い部屋ですけど。
淡いピンクに大輪の花が咲き乱れる騒々しいベットカバーの上、口付けながらそっとわたしの体を横たえる。
「ほんと、好きなものかわんないな。」
ふっと口元を緩めるが、河合クンの指は私の髪を梳きながらもう片方で私の脇腹をなで上げるのを忘れない。
私、着るものはダークカラーのシンプルなものが多いんだけど、ベットカバーやカーテンなんかは暖色系、特にピンクが多くなっちゃうんだよね。
私のきついと言われる顔にはピンクのものなんて女装したように似合わなくて。
でも普通の女子ですから、可愛いものも大好きな私の満たす物で溢れる寝室。
「着るものも可愛い色似合うと思うけど。」そういっつも河合クンは私のアパートに来るたびに言っていた。