もっと大切にする~再会のキスは突然に~
河合クンと『綺麗な彼女』。
河合クンは私達には背中を向けていてその表情は見えなかったけど、ショートカットに利発そうな大きな瞳を嬉しそうに細める色白のその彼女に、私は見覚えがあった。
河合クンと同級生の麗奈さん…。
その人は男ばかりの河合クンの友人の中で唯一の女性だった。
医学生と看護学生じゃ比べ物にならないくらい大変で、就学年数が違うのもうなずけるくらい次元の違うレポートや試験勉強をしていて、同じ試験期間中でも河合クンと私が一緒に勉強することはほとんどなかった。
医学生ばかりで集まるときには、いつも彼女だけ一人がみんなの仲に混じっていた。