~クッキー~悠
奈美があの日、考えていたことはわかっている。
俺と不釣合いだとか
俺と付き合ったら周りに言われて
俺に迷惑がかかるんじゃないのか?
きっと奈美ならそんなことを考える。
でも、俺は奈美と付き合えるなら嫌われたって
かまわないし、
むしろ、そのときに協力してくれる人が
本当の友達ってことだから、
いいと思ってた。
奈美が屋上で泣いていたとき、
俺が守ってあげないと。
って思った。
あのとき奈美には俺しかいなかった。
クラスのみんなも先生も。
誰も奈美の味方なんてならなくて
奈美は一人で苦しんでた。