~クッキー~悠
そして昼休み、俺は奈美に声をかけた。
「奈美っ!」
あのときのように。
「ん…えっ!?」
驚いている奈美。
「ちょっと話があるからついてきてくれる?」
「あっ…うん。」
奈美はまわりを気にしながら俺についてきた。
「…」
「…」
「どこいくの?」
「屋上。」
「あ…わかった。」
屋上につくまでの会話はこれだけ。
「また晴れてる。」
俺は振り返って奈美にこういった。
「悠君とくるときはいつも晴れだね。」
奈美は嬉しそうに微笑んだ。