地味美少女の過去と秘密




「俺こそ悪かった。
いきなりあんなことして。」



そう言って旭は頭を下げた。
そして顔を上げて少し微笑んだ。



どうしてだろうか?



どうして旭は頭を下げたのだろうか。



どうして旭は今微笑んだのだろうか。



そしてどうして私は今の旭の微笑みに…少し、ほんの少しだけ心臓が跳ねたのだろうか。



「……うん…」



そして、少しだけ沈黙が続いた。



私はこのほんの数秒の沈黙が何十分に感じた。



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