【短】おさなじシリーズ★1
羽柴クンはうっすらと眉を顰めて、徐に顎を聳やかした。
「ともかく、うっせぇから、お前等用事がなけりゃ入室禁止だっつーの!はい。解散!!」
みんな不満げながら教室を出て行く。
私ももうすぐ授業なので席に戻る。
「悪ぃな、里中。」
「う、ううん・・・」
いきなり羽柴クンに話しかけられて、反射的に飛び跳ねる。
ぅ~・・・声が裏返っちゃったヨ。
恥ずかしくて赤くなった顔を隠すように俯いて席に着く。
・・・はぁ。
どーして上手く話せないんだろ。
無意識に緊張しちゃって、本当に滑稽だ。