【短】おさなじシリーズ★1
「んもー、初っ端から涙目って、先が思いやられるわねぇ。私とクラス違っちゃったらどーすんの?」
「そんな不吉なコト言わないでぇ・・・」
縋りつく私を沙良ちゃんはどーでもよさげに宥めてクラスが書いた掲示板を見上げた。
「あ。ヨカッタじゃん。同じクラスだよ!」
「ホント!!嬉しい。」
二人でキャアキャア喜んでいると後ろから声を掛けられた。
「あー・・・俺も一緒みたいダネ。ヨロシク里中。」
「えーと・・・ヨロシクね、砂原クン。」
・・・笑顔が引きつる。
砂原クンは小学校から同学区だったから顔見知りだけど、その程度。
私はともかく砂原クンは同郷のよしみか、今みたいにフツーに声を掛けてくれる。
・・・けど、
その気遣いは有難迷惑・・・かも。