【短】おさなじシリーズ★1
そのカレがある日言った。
『カワイイなんて言われて真に受けてんなよ。ブス。
ブスのくせに恋愛とか、夢見んのもコッケイだっつーの。』
スゴクショックだった。
自分がカワイイなんてうぬぼれた事もないけど
でも、フツーに恋愛に憧れるのも許されないニンゲンなんだって思ったら、悲しくて落ち込んだ。
その言葉を最後に“トーマ”クンは転校して、私は二度と彼にイジメられることはなくなったケド・・・。
“トーマ”クンの言葉は未だに私の心に棘のように刺さったまま。
いくら沙良ちゃんが私を元気付けようとカワイイと言ってくれても、その度に“トーマ”クンの棘が刺さった心がジクジクと痛むだけなんだ。