エロスからタナトスへ
とりあえず、もう一つの電話番号が気になった。

マネージャー以外の第三者。

この人は、どんな人なのだろう。

まず、すぐにそのことを確かめたくて、

ジョンフンの携帯に電話した。

「ジョンフン。忙しいところごめんなさい。」

「まだ、車の中だよ。何?」

「あの、もう一個の電話番号···」

「ああ、ソンミンさん。

 マンションで唯一の知り合い。

 日本語ができる人だよ。

 何か助けになると思って。

 あ、ごめん、もう着くんだ。

 じゃね。」

「あ、ジョンフ···」

 切れてた。

 ふー。

 この人を頼ってもいいんだろうか?
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