エロスからタナトスへ
玄関フロアーにおりていくと、
30代半ばとみられる、ぱっとしない男性が
立っていた。
「あの、さきほど電話した・・・」
「こんにちは。パク・ソンミンです。あなたは?」
「里中詩雨子と申します。」
「詩雨子さん。じゃ、行きましょうか。」
会ってみると、それほどいやな感じはない。
「ジョンフンの知り合いで、日本の方?」
「はい。なりゆきでここに来ました。」
「なりゆき?」
「えっと・・・」
「いいです。とにかくジョンフンの大事な人ってことですね。」
「・・・」
改まってそんなこと言われると、すごくうれしいんですけど。
「あの、ソンミンさんは、ジョンフンとお友達ですか?」
「ま、そうかな。彼は芸能人で家にいないことが多いけど、
僕は、作家で家にいるから。頼られてるっていうか。」
「作家さんなんですか。」
第一印象ぱっとしないなんて···失礼な!
でも、このマンションに住んでるってことは、有名人?
「今からどこか行かれるのですか?」
「出版社へうちあわせに。」
「あの、買い物・…」
「大丈夫ですよ。駅前にあります。」
「はい。」
「ほら、見えてきた。」
「ありがとうございました。」
「帰りは、わかるね。」
「はい。」
30代半ばとみられる、ぱっとしない男性が
立っていた。
「あの、さきほど電話した・・・」
「こんにちは。パク・ソンミンです。あなたは?」
「里中詩雨子と申します。」
「詩雨子さん。じゃ、行きましょうか。」
会ってみると、それほどいやな感じはない。
「ジョンフンの知り合いで、日本の方?」
「はい。なりゆきでここに来ました。」
「なりゆき?」
「えっと・・・」
「いいです。とにかくジョンフンの大事な人ってことですね。」
「・・・」
改まってそんなこと言われると、すごくうれしいんですけど。
「あの、ソンミンさんは、ジョンフンとお友達ですか?」
「ま、そうかな。彼は芸能人で家にいないことが多いけど、
僕は、作家で家にいるから。頼られてるっていうか。」
「作家さんなんですか。」
第一印象ぱっとしないなんて···失礼な!
でも、このマンションに住んでるってことは、有名人?
「今からどこか行かれるのですか?」
「出版社へうちあわせに。」
「あの、買い物・…」
「大丈夫ですよ。駅前にあります。」
「はい。」
「ほら、見えてきた。」
「ありがとうございました。」
「帰りは、わかるね。」
「はい。」