エロスからタナトスへ
「愛してる。」

「私も。愛してる。」

なのに、このとらえようのないさみしさは、

いったいどこからくるのだろう?

私は、愛するがあまり、

離れていると、苦しくて、

抱き合っていても、

これ以上交わることができない悲しさが伴った。

彼は、そんな私の気持ちをさっしたかのように、

「気分転換のために一度帰国したら。」

ともちかけた。

実際、法で決められた滞在期限がせまっていた。



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