エロスからタナトスへ
そんな冷静さも、つかの間。
彼のキスは、今までのどんなキスとも違った。
セックスより、強く深く二人をむすびつけるものだった。
夢でも幻でも、後悔はしない。
「ジョンフン。私たち、死ぬまで一緒?」
「ああ。ずっと一緒だよ。」
「これから、どこに行くの?」
「僕んちに決まってるじゃない。」
「うん。」
「もう、どこにも行かないで!」
「うん。」
「泣かないの。」
「うん。」
返事をするのが、やっとだった。
ジョンフンは、私の手をとった。
彼の手は、最初に握手をした時の感触と、
同じ。
やわらかく、あたたかだった。
(完)
彼のキスは、今までのどんなキスとも違った。
セックスより、強く深く二人をむすびつけるものだった。
夢でも幻でも、後悔はしない。
「ジョンフン。私たち、死ぬまで一緒?」
「ああ。ずっと一緒だよ。」
「これから、どこに行くの?」
「僕んちに決まってるじゃない。」
「うん。」
「もう、どこにも行かないで!」
「うん。」
「泣かないの。」
「うん。」
返事をするのが、やっとだった。
ジョンフンは、私の手をとった。
彼の手は、最初に握手をした時の感触と、
同じ。
やわらかく、あたたかだった。
(完)