エロスからタナトスへ
しばらくして男が、

服を着始めた。

私も、重い体を起して、下着をつけた。

何も言わずに帰ろうとしたので、

「あの。」

と言ったら、

「ああ。」

と言って、財布を取り出した。

要りません。と喉まで、出かかったけど。

黙っていたら、

「これでいい?」

と札を一枚置いて行った。
< 16 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop