初恋のキミへ。

桜に導かれて

408号室。

4階の端から2番目。

これから、私が生活する部屋。
洗濯・料理はもちろんのこと、何から何まで自分でやらなければならない。


「それじゃあ、片付けでもするか。」


持ってきた荷物が少ないせいか、すぐに片付けは終わってしまった。


「暇だな~。葵から連絡来るまで、寮を探検してこよっ」


独り言を呟くと、真新しい鍵を持って、自分の部屋をでた。


しばらく、寮内を歩き回る。

目新しいものは、自動販売機とアイス、それぐらい。


「そろそろ戻ろっかな。」


自分の部屋に戻ろうとしたとき、視界の隅にピンクのものがかすめた。


「なんだろう?」


私は何かに導かれるように、走り出した。





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