初恋のキミへ。
「じゃあ俺も行かね!!」

俺は理玖の発言に驚いた。

彼女欲しい~、とずっと言ってからだ。

「は?なんでだよ。行って来いよ。」

「えーだって裕也いないとつまんねえし。」

そう言うと理玖は、にかっと爽やかに笑った。

「それに、裕也一人だとさみしくて泣いちゃうだろ?」

「泣くかよ。」

まあいい。

これで暇を楽しくつぶせる。

ん?ちょっと待てよ。

「どこで暇つぶすんだ?寮のカギもらってねぇし。」

「なんとかなるっしょ!!」

…不安だ。



しかし、理玖の言った通り、なんとかなってしまったのだ。

ちょうど俺たちが寮に着いたとき、見回りの先生が来ていた。

そして、理玖のお得意の「会話術」で、カギが手に入った。

なんて誤魔化したのかは知らないが…
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