美味しい時間

足をバタバタと抵抗したのも虚しく、あっという間に浴室に到着すると、バスタ
ブの縁に私を座らせた。そして目線を合わせしゃがみ込んだかと思うと、ブラウ
スのボタンに手を掛ける。

「け、慶太郎さんっ、何してるんですかっ!」

「何って、服、脱がせてるんだけど」

「脱がせてるって……」

「脱がなきゃ服が濡れるだろ」

そんなこと言われなくても分かってるっ!!
そういうことじゃなくて、どうして課長に脱がせてもらわなきゃいけないのかっ
てことが問題なんじゃないっ!!!

「え、えと、シャワー浴びるなら自分で脱ぐし、慶太郎さん出てってくれません
 か?」

「一緒に入るのに、何で出てかなきゃいけないんだよ」

「そんなぁ、一緒に入るなんて無理っ」

こんなやりとりをしてる間にもボタンは全部はずされ、シャツを脱がされてし
まう。上半身がブラジャーだけの姿に恥ずかしくなり両手で隠した。

「隠しても無駄」

抱きしめるように腕を背中に回すと素早くブラジャーのホックをはずし、強引
に引き抜く。必死に胸を隠していると、今度はスカートを脱がしにかかった。
いとも簡単にスカートを脱がすと、恥ずかしさで身体を小さくしている私を見
ながら課長も服を抜いだ。
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