美味しい時間
うぅ~ん……どっかで音してる? もう、うるさい……。
静かに寝かせて欲しいんだけどなぁ。
『ピンポーンッ』
うん? あれ? この部屋から聞こえる?
あっ!この音、うちのチャイムが鳴ってるんだっ!!
慌てて起きるとダッシュっで玄関まで行き、すぐにドアを開けた。
勢い良くドアを開けてしまい、課長が「おっ」っと驚いた。
けどすぐにむっとした顔をして私の頭を小突く。
「お前、誰かも確認しないでドア開けるな」
「あっそうでした。すみません」
だって早く会いたかったんだもん……。
ペコリと頭をさげるように俯くと、今度は頭を撫でた。
「まぁ、それだけ俺が来るのを楽しみに待ってたんだよな?」
ニヤニヤしながら顔を覗き込むと、そのまま私の肩を抱いて、一緒に部屋の中へと入った。