恋に焦がれて迷走中
「もう行くの?」

「うん、バイト始めたからそんなにゆっくりできないんだ。」


「仕送り足りなかった?増やそうか?」


「ううん、社会勉強っていうか、自分探しみたいな気持ちでやってるの


パパには内緒ね。心配するから」


ママはじっとあたしを見つめて。

悲しそうな眼をして、


「ママだって心配よ。


こんなに痩せて、青い顔して、


笑顔だって前みたいな天使みたいな笑顔じゃなくなっちゃって。」



親ってありがたいなあ、ちゃんと見ていてくれてるんだ。


「うん。ありがとう。ちょっと飛ばしすぎちゃったかもしれないけど

ゆっくりやってみる。」


「岬は頑張り屋さんだからママ心配よ。」


「ママ、また帰って来るね。行ってきます。」


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