恋に焦がれて迷走中
「あたしは、高校で養護教員をしていたのよ。


 仕事上、色んな子を見てきたけど、


 あなたみたいなタイプは頑張りすぎて力尽きちゃうのよ。


 周りのことばっか心配しないで、


 もっと自分の言いたいこと言っていいのよ。」


「亜希子みたいに空気読めない位で十分なのよ。」


亜希子さんというのはマスタ-の奥さん。


「ひどい、あたしだって空気ぐらい読めるわよ。」


「それは、本人だけが思ってるだけだから!」


「足立は空気読みすぎて、空気壊す癖に。」


「それは、それは悪かったわね。」


マスタ-は笑いながら、



「面白いだろ、この二人は正反対だけど、


 お互いの性格知ってて、大切にしているんだよ。


 岬ちゃん、そう悩まなくていいよ。


 君は君だ、世界で一人だけ、他の何者のにもなる必要は無いんだよ。」
 




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