恋に焦がれて迷走中
「あら、あなたはどなた?」


背中越しに声を掛けられて、振り向くと、


綺麗な女の人が立っていた。


すらっと背が高くて、ふんわりとカ-ルされた髪が襟元で揺れて、


品のいい切れ長の目が、色の白い透明な肌にバランスよく配置されている。


鼻筋がすっと通って、ちいさめな唇に、自然な色のグロスが載って艶っぽい。


「あなた、聞いてる?」


「ウアッすみません!あんまり綺麗な方だったのでつい見とれて、、」


「あら、女の子に面と向かってそう言われるのは嬉しいわ。ありがとう。」


あたしってば変な奴だと思われたよね////


「まあ、いいわお茶でも飲んでいく?


 今、この部屋あたし一人なの。」


一人って、じゃあ空也は何処へ行ったの?



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