恋に焦がれて迷走中
「実際あたしにたどりついた、

 空也の女は、いびり倒してやったからね。」

「え?」

「だって、あたしを抱けなかったくせに、

 この女は抱けるのかと思ったら腹立つでしょ。

 大体ろくな女じゃなくって、挑んでくる癖に

 空也が来ると手のひら返してビ-ビ-泣いて

 計算高い女ばっかりだったわ。」

「激しいですね。」

「プライドの問題よ。」

「あたしもいびられちゃいますか?あの、お手柔らかにお願いします。」

ぶぶっあはははは


「しないわよ、あんたは気に入ったもの。寧ろ空也には渡したくないわね。」

「合格ですか?」

フッ、と笑って頭をポンポンと軽くたたかれた。


小学生の時友達とタッチして順番を変わる時のそれのようだと思った。


心にふんわり温かい気持ちが染み込んだ。


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