恋に焦がれて迷走中
バタ-ンと

ドアが開いて空也が入ってきた。

「岬!!」

息を切らせて苦しそうにしている空也に


「大丈夫?」と聞いたら。


「こっちのセリフ!何やってんのこんなとこで!」


「何って、コ-ヒ-戴いておしゃべり?」


「乃亜何もしてないだろうな。」


「なにするっていうのよ、まあ、話しはしたわ!あたし達の事も。」


「全部?」

「そう全部。」

みるみる青ざめていく空也。

「み岬、その、それでお前聞いても平気なの?」

「ん?」

首をかしげるあたしに、


乃亜さんがけらけら笑って。


「大丈夫だよ、この子はあんたが欲しくて欲しくてやっと手に入れた子でしょ

 
 今度こそ幸せにしてあげなきゃね空也。」


「おう、当たり前だ,来い岬!」

「えっちょっと、乃亜さんご馳走様でしたっ。」


ぐんぐん引っ張られる右手に、空也の想いを感じる。








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