恋に焦がれて迷走中
「あたし、感謝してる。


 あの時辛かったけど手放してくれて。


 憎み合ったりしないでこうして話せるのも


 悠斗が今日を約束してくれたから。」



「幸せか?」



「うん。」


「別れた年の夏休みさ、


 ス-パ-から出てくる岬を見つけたんだ。


 あの時声掛けなかったこと、今も後悔してる。


 寂しそうな小さな背中を駆け寄って抱きしめたら、


 俺達何か変わってた?」



「かもね、あの頃はあたしの中は悠斗で一杯だったから。」



「悠斗。素敵な想い出のこしておいてくれてありがとね。



「悠斗とは別の人生だけど、

 こんな風に話しできて良かったよ。」



「俺も、次に会った時いい報告できるように頑張るよ。」


「うん、応援してる。」


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