恋に焦がれて迷走中
どきどきした。

しばらく会わなかった男の顔が鮮烈によみがえってしまったからだ。


「なんでも、事故だとか言ってた。」


「そ、そう、殺しても死ななそうな人なのにね。」


「そんなこと言ってていいの?

 岬ってばあの人に世話になったんじゃないの。

 仮にも先輩だし。見舞ぐらい行くべきじゃない?」


私が酔った時、膝に置いて優しい目で見ていた


別人のようアイツを思い出した。


優しく撫でてくれたぬくもりは確かにアイツの手で。


とっても安心したんだ。

「ひよ、病院どこか知ってる?」











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