恋に焦がれて迷走中
1年D組  野々宮君

なんで名前を知っているのか

理由は直ぐ判った

当番表にでかでかと私の名前が書いてあった。

自意識過剰も甚だしい。

それに気づいた時は穴があったら入りたい気持だった。


その日からずっとあたしは悠斗を好きになってしまったのだと思う。

いつも彼の姿を探し、彼の事を思う。

悠斗の方も時々あたしに話しかけ、

あたし達は良く一緒に話しもするようになった。

彼の読んだ本を読み

彼の好きな音楽を聴いた

傍から見たらこの頃からあたし達は付き合っているように見えただろう。

でも、お互いの思いを告げる事は無く。曖昧な関係を保っていた。

そして、3年の春

クラスが一緒になってすぐ悠斗と両想いになるのだ。



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