恋に焦がれて迷走中
「食べたら帰って下さい」



あたしは、お茶を淹れながら呟いた。



「俺は別に飯を食いに来たわけじゃあない。」



「慰めにですか?

 それとも傷ついた女を口説くためですか?」



長谷川は何も言わないで、



あたしを見つめた。



そして、



「両方だ。」



と言ってあたしの顔を両手度挟んで



「こんな顔になってる女を放って帰れるかよ。」



「私は帰って欲しいです。別れたばっかなのに違う男といるなんて



 あたしのポリシ-に反するんです。」



「カッコ付けるなよ。感傷に浸りたいだけの癖に。」



「感傷ぐらい浸りたいですよ、3年間あたしの心は彼に向いてたんですよ。


 まだ、離れて1か月しかたってないのに、、、」


涸れる事のない泉のように


止まることのない涙が長谷川の手のひらを伝わって落ちていく。










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