純血交愛


「伝えんでよかったん?ほんまに忘れられるん?」


『え?』


「すきやったら好きでええんとちゃうん?」


『だめなんだ。』


「え?」


『好きになっちゃダメなんだよ。』


「既婚者?」


『違う…近くて一番遠い人…そんな人を好きになったの。好きじゃないって…何回も何回も自分に言い聞かせた。そうじゃないと辛いから。』


「うん。」



いつから意識したなんて…知らない。
呼吸をするぐらい自然と好きになってた。



『日に日に好きって気持ちは溢れるの…そしたら止められなかった。でもダメって分かってたよ。わかってた!』



それなのにー好きになった私は…



『ばかだなぁって、』


「祈…泣き泣き、いっぱい泣いたらええ。」


『あり、がと…。』





< 102 / 150 >

この作品をシェア

pagetop