純血交愛



駅について…信君を探す。


『あ、信君!!』



信君は背が高いからすぐに見つかる。
それに、あの猫っ毛。


「おはよう!祈!」


昨日と違って晴れ晴れした顔。
よかった…



『昨日、大丈夫だった?』

「大丈夫やで、祈こそ大丈夫やった?顔がしんどそうやけど…」

『…え?』


「昨日より辛そう。」




そう言って優しく私の頬を触る信君。



そんな優しくされたら、私…



『っ、』


「泣いたらアカンって」


『だって…』


「なに泣かしてんの?」



え…?




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