純血交愛



「本当に偶然、偶然出会ったの。私たちは…」


『……』



「高校の時…違うクラスに泉がいたのは知ってる。けど一言も話すことなく…卒業した。」



二人は高校時代の…ただの知り合い。本当にその程度みたい。



「再会したのは…産婦人科。泉は気付いてなかった。私だけが気付いたの…泉の名前を呼ばれてるのを聞いて…結婚して堀井って名字になったことだけ知ったわ。」




「それから…たまたまよ?二人ともが双子を出産した…名字が堀井と堀田…泉と私の名前が似ていた…それだけでね?病院ったら間違えたの。男の子を…」



『名前が似てる?』

「母さんは泉で…」
「おかんは泉ってかいてせんって読むねん。」


『すごい…偶然のうえの偶然…』




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