純血交愛
「祈、ちゃんとメイクしたことないでしょ?」
『うん、』
そういえば…七五三以来かもしれない。
「メイクは慣れとね、研究が大切なのよ。どうすれば自分が可愛くなるか…可愛くなりたいか…だから、ね?」
『…………』
「目開けていいわよ。」
『ん…』
「とっても可愛い!」
笑顔のお母さん…渡された鏡をのぞき込むと、いつもと違う私がいた。
『わぁ…』
「祈は目が大きいからアイラインとか濃くひいたらダメ。睫毛も濃いからあまりマスカラをたっぷり付けたらダメよ?薄く…チークはピンクを丸くつけて、リップはほんのりピンクで、完璧よ!可愛い!!さすが祈っ!!」
『……』
お母さん褒めすぎで恥ずかしい。
でもメイクをした自分は…いつもよりも大人っぽかった。