純血交愛



「お前に用事。てか片思いって何?」

『そ、そんなの…』



関係ないって言いたかった…



お兄ちゃんには…でも心臓がドクン、ドクンって煩い。どうしよう…なんてごまかしたら…



「妹の恋愛に兄貴が口出しは野暮やで?」


『瑛斗君…。』


「………………」


「祈ちゃんは今、兄離れしとんねん。邪魔すんなよ~ほな!」


『あ…の…』

「そうだな。お前が誰好きでも俺には関係ないし…ほら、鍵。忘れてたから。」



関係ない…



それはそうだよ。



でも…そんなキッパリ言わなくてもいいじゃん。




『ありがと。鍵…バイト頑張って…』



それだけ言って私は急いで帰った。
駅まで必死に走って…着た電車に飛び乗った。





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