あなたの肩が触れるまで


「できたあー!」


プリントを持って大きく上に持ち上げる。


「よしっ!
よくできたなっ」


ニコッと微笑んで私を見る先生。


「――ッ」
「…?どうした?」
「いや…なにも…」
「じゃあ丸つけするから貸して。」
「あ…うん。はい……」


プリントを差し出すと先生はペンのキャップを取り、プリントを受け取った。


シュッシュッと丸を書いている音がリズムよく聞こえる。


3回ぐらいペンが止まった。


「間違えは3ヵ所。
今度は教えてやるからもう1回してみろ。」
「…はーい。」


私は1回体勢を崩して綺麗に正座し直した。


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