赤い手紙【完】
ガラッ
「お?来てくれたか!
もう帰れるけど帰るか?」
いつも通り、
優しい笑顔の雄太の頭には
包帯がぐるぐると巻かれていた。
「もう帰れるのか?」
「余裕余裕!
まだ痛いけどけがしたのは
頭の表面だからな!
すぐ治るよ」
ホッとした。
この安心感は、
雄太のケガのあまりひどく
なかったからなのか、
俺のせいで
雄太に大怪我をさせなくて
良かったからなのか、
どっちかは分からない。