私の恋愛説明書
『理科室でねぇ。』
『うん。またあとで。』
わたしはなっちゃんとひとまず別れた。
放課後、最悪なことが起きるなんて思ってもいなかった。
わたしはスタスタと教科書と筆箱をもって廊下を歩いて行く。
十分くらい。教えたら、ヤボ用と言ってすぐ帰ろう。
ガラッ
あ…れ…?
なっちゃんの他に二人いる。そんなに勉強が分からないのか?
『どこが分からないの?』
『んー。沙月?』
何…?
いきなり。
『あのさぁ、もうこの子に構うのやめてくんない?』
ガタッ
理科室の奥からいじめられているあの子が出てきた。
なんで…?