私の恋愛説明書
ツヤのある長い髪は肩まで切り、
自慢だったおろしのストレートヘアはきっちり二つ結びになった。
そこまでする理由…
わたし…
人が…
「恐くなったの。」
うん、うんと頷く辰馬を頼りにしたかった。
頼りたかった。
「ごめんね。アホらしいよね。」
わたしはさっさと帰りたかった。このことを話したのは、初めてだったから。
「んなこと言うなよ。」
ん…?辰馬…。
目をまっすぐわたしに向けている。
「外せ。」
…?
「眼鏡、外せ。」
「できないよっ」
目をギュッとつぶった。
こわい…!!
「目、開けてみ。」
「こわい…!」
「オレがいるから。安心しろ。恐がるんじゃねぇ。」
そっと、まぶたを開いた。